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献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
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車で約30分の近郊・・・山を越えるので近いながらも馴染みは薄いエリア。
公民館での告別式。
宗派は浄土真宗。

この地域は 今は新興住宅地として名が売れているが
その昔は 単なる片田舎でしかなかった。
そして その町は元々片田舎地域で
告別式も 伝統的に町会が仕切る方式だった。

献茶婦は私を含めて3人。
お姉さんは頭のWさんとYさん。
私たちが雑事を始めて程なく
近所の奥さん連中が 三々五々に集まってきた。

郷に入っては郷に従え。

奥さん連中は 主に炊事担当である。
「ええよ、 そこは私らがするから」 と言われたら
それ以上でしゃばってはいけない。
それでも 発言権のある誰かが
「まぁええやん、 折角来てくれてはるんやし 甘えようよ」 と言えば
そこは 抜かりなくちゃーんんとやらなくてはならない。

活躍するのは奥さん連中だけじゃない。
旦那さん達も 受付の設営から案内、
供養品を渡すのも
お年を召した方への介助と気配りなど、
よく気がつくし 体もよく動く。

結果的には楽な仕事だ。
というより こんなに皆で作り上げる儀式に
私たちのような存在は不要だな。

一般的に 直属の親族の葬儀というのは
平均して30年に1度だそうな。
普通に考えて 30年に1度の儀式に慣れているわけはなく、
しかも 不幸に直面して精神的に参っている時に
斎場や役所の手続きもしながら
宗教儀式としての葬儀を仕切ったりするなんて
どう考えても難しい。
だから葬儀社というものが サービス業として存在する。

或いは
30年に1度、 周りのサポートを受ける為に
せねばならない 「近所付き合い」が面倒な場合
葬儀社が お金と引き換えにそれを提供する。

「村八分」という言葉があったりするわけで
私などは どうしても日頃の付き合いが面倒な部類なのだが
今回 目の当たりにした
町会が仕切る告別式は 「近所付き合いめんどくさー」な私から見て
素敵なものだった。
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画・構成:木月けいこ
原案:にわ晃子
出版社:新書館
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プロフィール
HN:
にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
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