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献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
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某おねーさんの話。


昨年末、 誰もが走る師走のこと。
そのおねーさん(還暦超)は
現場仕事を終えた帰宅途中に ひったくりにあったそうな。

盗られたバッグには
当然のように仕事道具一式が入っていたわけだ。
財布と携帯も入っていたらしく、
現金はともかく 関係者に連絡を取ろうにも
携帯紛失、 というのは困ってしまったそうな。


で、 仕事道具。
会館はともかく 現場に行く場合、 荷物は増える。
必然的に 現場セット(と私たちは呼んでいる)というのは
内容が非常に濃い。
いろんなおねーさんを見て来たけれど
現場バッグは まさに四次元ポケットで
「えぇ? そんなモノも持ってるんですか?」 と
何度 声が裏返ったことやら。


雑巾・布巾が山盛
茶漉しが2本、
火種消し容器、
ハサミ&セロテープ
お茶パック、
簡易タイプのドリップコーヒーにクリーム&シュガー、
半紙数枚、
割り箸数本、
計算書&領収証、
お菓子、
ストッキングの予備、
化粧道具、

・・・以上は 私の現場バッグにも入っている。


被害にあわれたおねーさんのバッグには 更に

茶托、
お茶葉、
紙オシボリ、
買ったばかりの仕事靴、
マッチ&チャッカマン、

抹香 (お焼香でつまむアレ)
「お」カミソリ(立派な織物のケース入)、
守刀(同上・某宗派で棺の上に置く)
おりん(線香あげて チーン とするアレ)

・・・こんなモノが入っていたとのこと。



私がひったくり犯なら
山盛りの雑巾の類で はずれを感じ、
「お」カミソリ・ 守刀・ おりん を見た瞬間
なんだか罰が当りそうな いやーな気分に襲われるだろう。


犯人はつかまったそうな。
だけど 盗られたモノは何一つ戻ってこなかったらしい。



私はこの話を聞いている間
被害にあわれて気の毒とか
夜道は気をつけようとか
そんなコトは全く思わず

そんなバッグを開けた瞬間のひったくり犯の気持ちを想像して
笑いを堪えるのに必死になってしまった。
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にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
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