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おねえさんはNOさん。
見習いでTさん。
H区ホールにて。
宗派は・・・伏せようかと思ったのだけど
避けて説明しにくいので。
浄土真宗(小声)
献茶婦の仕事として
僧侶や導師の案内や接待(お茶出し)がある中で
浄土真宗の場合だけ
私たちが呼ぶところの『お着替えの手伝い』がある。
七條という美しい袈裟は 結構な重量。
それを 一人で背中にまわしたり固定したりが難儀なので
手を貸し襟の形を整えるのを手伝うという重要な仕事。
なんせ 式のほとんどの時間を
僧侶は 背中しか見せないので
襟の形が 不細工だと やはり目についてしまう。
見習いでTさん。
H区ホールにて。
宗派は・・・伏せようかと思ったのだけど
避けて説明しにくいので。
浄土真宗(小声)
献茶婦の仕事として
僧侶や導師の案内や接待(お茶出し)がある中で
浄土真宗の場合だけ
私たちが呼ぶところの『お着替えの手伝い』がある。
七條という美しい袈裟は 結構な重量。
それを 一人で背中にまわしたり固定したりが難儀なので
手を貸し襟の形を整えるのを手伝うという重要な仕事。
なんせ 式のほとんどの時間を
僧侶は 背中しか見せないので
襟の形が 不細工だと やはり目についてしまう。
画像は 他宗派の七條姿。
浄土真宗では 首のオレンジの三角はないのだけど
袈裟の後ろ姿画像が他に見当たらず。
それを着てしまうと
立ったり座ったりしにくくなるので
式が始まる 7分前あたり
絶妙なタイミングをはかる力量も必要なわけだ。
実際のところ、 所要時間は2分ほど。
僧侶が二人以上いる場合は
彼らだけでやってしまう
ついでなので付け加えると
他宗派でも 七條が重いのは同じはずだけど
浄土真宗以外の僧侶は
皆様ご自身でお召しになる
着物の着付けの
「ちょっとここを押さえてて」 と同じく
難しいわけではないけれど
言葉で説明するとややこしいので
袈裟を持つ場所や
ひもを渡す順番など、
新人さんは まずは見ておいた方が良い。
なのでその日、 見習いのTさんを連れて
式の始る10分前あたりを見計らって
控室に入っていった。
「見学の者も同席いたしますね」 と私。
「えぇ、 どうぞ」 と お寺さん。
(中略)
ぶちっ・・・(どこかの糸が切れる音)
「あぁっっ!!!」 ←お寺さんの声
(中略)
「もう一度 やり直しますか?」 ←私の声 既に3回目
「・・・そうですね。
ごそごそごそごそ・・・
いえ、 もういいです はぁはぁ・・・」
「いいんですか?」 ←絶句に近い
要はこの方 (30代前半と予想)、
袈裟を着るのが初めてなのだな。
修多羅(写真左のオレンジの紐)を固定する糸を切ってしまったり
襟の折り目のつけ方もわからず。
私も 背中からのフォローを知っているだけで
袈裟をどの順序で捌いて
胸前で どのようにどの紐を結ぶかは
知識としてないので
結果的に
七條を肩から背中に巻きつけ
マントのようにすそ広がりにひらひらとさせて
入場なさった。
すっかり汗だく。
施行担当者も司会者もぎょっとした目で
後ろ姿を凝視。
読経は 体育会系で
あまり情緒はなかったけれど滞りなく。
・・・誰にだって初めてはある。
ただ、
Tさんには 言っておいた。
この日のお着替えのことは忘れて下さいね、 と。
ーーーーー
通夜に住職が来られた際、
「告別式にはサイトー(仮名)という者が来ます」 と
NOさんにおっしゃったそうな。
私たちの間でサイトーさんは
最近就職した方だろう、 という話になっている。
檀家さんとはいえ
袈裟の着方も知らない人を
いきなり単独で告別式にぶつけるのは
あまりに無茶じゃないか、 とも。
それとも
聖職者である前に
一人の人間としての試練だったのだろうか・・・
ここまで書いて
檀家さんと葬儀社が紹介するのお寺のことについて
自分の中で横道ができてしまった。
これはまたいずれ。 ←またかよ
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にわ晃子(acco)
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非公開
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献茶婦
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阪神間で動き回っています。
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