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献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
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宗派は浄土真宗、 おねえさんはNOさん。
N区会館にて。

告別式だけの参加。

故人さんは50代前半で喪主様は奥様。
「家族だけで笑って送りたいんです。」 と おっしゃった。
お二人のご結婚の時に 周囲の大反対にあったとか。
ご親族の他は 故人様のお兄様夫婦がお二人だけ。
好き嫌いで仕事をする気はないけれど
人として
可能な限り遭遇したくない式がある。
同じ施設の 違う式場で、 など
ニアミスは何度もあるのだけれど
どういうわけだか それまで遭遇したことがなかった。

それは 子どもを送る葬儀。
その日の宗派は一応伏せておこう。

お寺の葬儀。
亡くなられたのは 先々代の住職の奥様。
住職の奥様を 坊守 と呼ぶと 初めて知った。
お寺の奥様を 「大黒様」 と呼ぶのを聞いたことがあったのだが
宗派や地方に よるのだろうか。

調べてみると
この宗派では僧侶の奥様をこう呼ぶとのこと
他では 梵妻 (ぼんさい)、 あるいは 大黒 (だいこく)



葬儀というものは
各宗派の死生観・世界観にのっとった宗教儀式、 という概念があるので
お寺の関係者が亡くなって 葬儀社が入る、 というのは
私の中では軽く あれ? な感覚。
本来は お寺さん主導なんじゃないのかな。

これを おねえさんに素朴に質問してみたら
このパターンはよくあるよ、 と前置きをし
「お寺さんは 火葬許可証もらうのに 役所に走ったりしないからね」 と。
なるほど。
考えてみると
葬儀社で 元々お寺だというのは聞いたことがないのだな。
宗派は浄土真宗。
今までも浄土真宗の式は何度も出ているのだけど
読経をしている間は裏方仕事をしていることが多く
まともに読経を聞いたのは 初めてじゃないだろうか。

あのね、 まるで交響曲。
最初、 このコード進行は「君が代」?と度肝を抜かれていたら
ドボルザーク「新世界より」、 「さくらさくら」、
「夕焼け小焼けで日が暮れて」、 「荒城の月」・・・
凛と緊張感のある声で 聴き応えがあった。


読経が終わり 法話が始まる。
胸に染み入る話で ついついほろりときてしまった。
ふと Mさんを見ると 彼女もうるっとキた模様。

法話の中で
「散る桜 残る桜も 散る桜」
・・・という話が。
「自分が今生かされている意味」なんぞを考えていた十年前、
この話を聞いていたら 少しは楽になったのかも。

この方、 ファンになりそうだわ。
明日の告別式でも来られるかしら?


☆現場の必需品・・・画鋲(受付台や焼香台に幕を張るため)
幕の張り方を指導してもらった。
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画・構成:木月けいこ
原案:にわ晃子
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プロフィール
HN:
にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
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