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献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
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【献茶婦は見た!お葬式の内緒ばなし】が出版されて約半年。
「読んだよ」の声は一番嬉しい。

これさえ読めば 葬儀における献茶係の仕事は
ざっくりとわかっていただけるかという目論見が
少なからずあったのは本当。

「献茶婦という仕事があることを知らなかった」
という声を
葬儀業界以外はそうだろうな、と
ふんふん聞いていたら

同じ葬儀業界でも
関西以外では「献茶婦ってなにする人?」と
全く通じておらず
献茶婦が いかにローカル限定で
貴重な絶滅危惧種であるかを実感した次第。

絶滅危惧種、と表現したのは
現在 献茶クラブそのものの存続が危ういから。

この辺 献茶クラブがどういうものか、から説明したほうがよいのかも。


献茶婦として仕事を始めたら…献茶でなくても
新しい仕事、という意味では覚えることがたくさんあって しかり。

メモをとっているかどうか、ということは
お姉さんからも 葬儀社の人からも 結構見られているポイントのひとつ。

同じ業界での経験があるのならともかく、
普通は知らないことの方が多いはずで
身に付いていないことは 資料で確認するしかなく
新人の場合、それがメモ。
メモとらず失敗→仕事内容理解できてないのに メモもとらんと無理だわ
メモとって失敗→まだ要領がわかってないのね
(当然後者の方が信頼度が高い)


最初は何もわからないままにメモ
→それらしき事案に遭遇したときにメモを参照
→メモにあれば実行、なければ質問。
これが全て。

メモのとりかたや 書き方などは人それぞれ。
私のものは 単なる参考として。

現場でのメモは 無印良品のリングメモ(A7/40枚)を愛用。
日付、宗派、式の時間からはじまり
その日の段取り、注意事項を走り書き。
食事の数や 何の何分前に何をする、等 ほぼ殴り書き。
その時にわかればいいものとして。


仕事が終わったら なるべくその日のうちに覚書としてノートを。
私は ロルバーンを愛用。

記載事項は
日付、場所、喪家名、担当者、お姉さんたち、
宗派・寺名、司会者、ギャラ。
これらは即 自分の収入に反映されるものでもあり。
今 過去のものを見ても これだけの情報があれば
結構詳細に思い出すことができる。


汎用知識は別頁にまとめて。
私はこのノートに限らず 前から後ろから
両側から用途に分けて使うメソッドを採用しているので
汎用知識と先述の日付・場所の記録で分別。
葬儀は通常 通夜と告別式とセット。
夜と昼。
なので タイミングによっては
告別式が終わった後
別の通夜の仕事へ、 という組合せが。

これが "どんでん"。


それは 献茶スタッフやあんこさんも。
葬儀社スタッフも。
会館の式場も。


今回は式場のことを。


ひとくちに会館、 といっても
大規模に対応可能な式場もあれば
小規模を想定した造りのものもあり。


最近の傾向では やはり
小規模式場の方が需要が高く、
同じ会館の中でも
大きな式場が空いたまま
小さな式場だけが "どんでん" を繰り返す、 という事態も多々。


これね、 関係者一同がバタバタしちゃうのよ。
「見て見ぬふりをする」
「見ないふりをして見る」 という二つの姿勢について、
哲学者・鷲田清一氏のコラムを読んだ。
2010年2月2日付 読売新聞夕刊


同氏は 現代社会の
人と人との関わる中の密度について
子育てや介護をからめて述べていた。



献茶婦は 仕事中、 あらゆるものを見聞きする。



例えば 温泉旅館に行くと、
部屋付きの仲居さんが お世話をしてくれる。

彼女たちが 部屋に入ってくるのは
部屋に入る時、
夕食時、 床のあげおろし。
あとは 何かを頼むのに呼んだ時。


対して
自宅以外の場所で葬儀をする場合、
献茶婦は あらゆる場面で出没する。
N区現場、 あるマンションの集会所にて。
宗派は・・・浄土真宗
おねえさんはMさん。


小雨の降る寒い日だった。

外現場では
スタッフはほとんどの時間を戸外で過ごす。

冬生まれだけど 寒さが苦手な私は
背中のあらゆる場所と 靴の中に
使い捨てカイロを仕込んでいた。


こんな寒さだと 抵抗力が落ちるから
感染症に気をつけねば・・・なのだが
故人さまの奥様が
インフルエンザに罹患していた。


コミックエッセイ
発売中
【献茶婦は見た!
 お葬式の内緒ばなし】
画・構成:木月けいこ
原案:にわ晃子
出版社:新書館
税込840円
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プロフィール
HN:
にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
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