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献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
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即身成仏の宗派ではなければ
故人は49日を経て成仏する、という教義が
仏教では一般的。

49日とは 亡くなってから
次の生に向かうまでの期間でもあり
満中陰(中有あるいは中陰が満つる)という呼び方。
49日には法要と納骨を執り行う。

お寺さんにお願いし 墓にまつわるあれこれを整える。
忘れてはいけないのは 埋葬許可書。
そして本位牌。いくつかの種類がある。

49日までは 白木の位牌を使う。
49日以降は 本位牌を使う。
満中陰の法要で
御霊は白木から本位牌にうつされるという説もある。

非常時に位牌だけ持って逃げる、という話は
この辺りのことを理解していると
共感できるような気がする。

先日亡くなった祖母のための49日に向けて
塗りの位牌を用意すべく
近隣の仏壇・仏具店をネットで検索した。

動線内にある店をピックアップし お店の概要を見ると
…創価学会の専門店だった。

へぇー
…ひとつの宗派に特化した専門店があるんだ。
ビジネスモデルとしてはありだわね。

知らないことは まだまだたくさんある。
よく質問されることの一つに
棺に入れていいもの・入れてはいけないもの、が ある。

実例記事: 棺に入れてはいけないもの

ーーーーー
先日亡くなられた
作家の藤本義一氏のお葬儀に関するネット記事に
棺におさめられた愛用品などが。

かばん
たばこ(缶入りピース・両切り)
ウィスキー(シーバスリーガル18年)
眼鏡ケース
帽子
はらまき
ペン
書きかけの最後の原稿
直木賞受賞作品「鬼の詩」
画集「旅は絵ごころ」
第71回直木賞受賞にちなんで買っていた「1-7」馬券



ご本人が身につけていたもの
お気に入りのもの
気持ちの入ったもの

棺の中に入れることができるのは
「かつ 燃えるもの」。

日本のお葬儀でもバリエーションは果てしないので
韓国式、 とひとくくりにするのは無理なのだけど。

韓国にも 『南無阿弥陀仏』という念仏があるそうで、
浄土宗・浄土真宗で葬儀をなさる方が多い。


特徴的なのは、 出棺の際、
柩車に棺を納めてから
ゴザのようなものを地面に敷いて行われる儀式。


この儀式は 何通りかあるらしいのだが
いずれにしても 大切な人を失った悲しみが
ひしひしと伝わってくるものだった。


ーーーーー


儀式ではないけれど、
印象的なのは
彼らの用意する料理の数々と家族のあり方。
偏見かもしれないけれど、
親族間ではハングル語を話すような
アイデンティティの明確なお家の方が
このような傾向が強いように感じる。



まず料理。
通夜振る舞い、 精進落としの料理とは別に用意されるもので
お棺の前にも 一通り並べられることが多い。
(通夜式・告別式では下げられる)

当然 韓国料理なわけで。

お葬儀の定番料理なのか、
それに関係ない定番なのかは不明。

キムチなど、 全体が赤っぽい料理は苦手なのだけど
それ以外は とにかく美味しそう。
蒸し豚などの肉類もあるにはあるけれど
ほとんどが 野菜。
食文化については、 日本料理と韓国料理は
隣国とは思えない。
神式に遭遇する頻度は そう多くない。
忘れた頃に、 という表現がぴったりする感じが。


仏教の宗派がたくさんあるのと同じく
神式も いくつも分派されている。
派が同じでも
毎回 何かが少しずつ違うような気がするのだけど
忘れた頃、 という言いまわし通り
細かい部分は本当に忘れていたりするので
どことは指摘できない。


神式での葬儀というものは
戦後から広がったと聞いているので
伝統として確立されていない箇所もあるのだろう、 と
勝手に解釈している。



仏式と神式の大きな違いとしては

☆お香典にあたるものの表書きは『御玉串料 (おんたまぐしりょう)』。
☆葬儀の場では『神主様』は『御斎主様 (ごさいしゅさま)』。
☆焼香のかわりに『玉串奉奠(たまぐしほうてん)』。
☆出棺後 斎場から戻ってすぐ『帰家祭』あるいは『十日祭』。
(派によって違う)
精進あげ料理は 帰家祭等の後。
その後 骨あげに行くが、 仏式でいう初七日はなし。


独特のものとして
通夜で行われる『遷霊祭 (せんれいさい)』。
これは 照明をすべて消してなされる儀で、
個人的に とても神秘的な儀式だと思っている。
葬儀関係の仕事をしている、 ということで
一番 よく質問されるのが
葬儀代金、 お布施、 香典など
お金に関すること。


香典について。


多すぎても少なすぎても 大人として恥ずかしい、
という感覚が根強いのだろうねえ。


お金を包む、 というケースは
対極にあるのが結婚のお祝なので
香典の 『相場』と言われる金額が
なんとなく 低すぎるような気がして
「こんなんでいいのん?」 と思ってしまうらしい。



つきあいの度合いや地方、
あるいは 職場のしきたり等、
いろんなケースがあるのだけど
基本は一つ。

『御香典』というのは 別の言い方で『御香料』、
つまりは 線香や抹香を持参する代わりなので
金額は 哀悼の深さをあらわす杓子ではない、 ということ。
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画・構成:木月けいこ
原案:にわ晃子
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にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
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