忍者ブログ
献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
[120]  [118]  [119]  [117]  [116]  [115]  [113]  [112]  [111]  [110]  [109
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

神式に遭遇する頻度は そう多くない。
忘れた頃に、 という表現がぴったりする感じが。


仏教の宗派がたくさんあるのと同じく
神式も いくつも分派されている。
派が同じでも
毎回 何かが少しずつ違うような気がするのだけど
忘れた頃、 という言いまわし通り
細かい部分は本当に忘れていたりするので
どことは指摘できない。


神式での葬儀というものは
戦後から広がったと聞いているので
伝統として確立されていない箇所もあるのだろう、 と
勝手に解釈している。



仏式と神式の大きな違いとしては

☆お香典にあたるものの表書きは『御玉串料 (おんたまぐしりょう)』。
☆葬儀の場では『神主様』は『御斎主様 (ごさいしゅさま)』。
☆焼香のかわりに『玉串奉奠(たまぐしほうてん)』。
☆出棺後 斎場から戻ってすぐ『帰家祭』あるいは『十日祭』。
(派によって違う)
精進あげ料理は 帰家祭等の後。
その後 骨あげに行くが、 仏式でいう初七日はなし。


独特のものとして
通夜で行われる『遷霊祭 (せんれいさい)』。
これは 照明をすべて消してなされる儀で、
個人的に とても神秘的な儀式だと思っている。


ーーーーー


N区会館にて。
宗派は神式、 おねえさんは MSさんNYさん。


神式のお葬儀というものは
会葬の方も 滅多に遭遇することがないので
一様に戸惑った様子が見られる。


タマグシホウテン、 なんて言われても!


玉串奉奠が始まろうとする頃、
私は 玉串を渡す役として
式場前方にスタンバイするのだが
皆様の緊張がひしひしと伝わってくる。


そして、 私は私で緊張している。
だって、
最初のうちは 全員に凝視されるんだもの。


焼香と同じく まずは喪主さま親族さま。
親族さまは 式前に司会者から丁寧にレクチャーを受けている


何人かが終わると
☆玉串の軸をお棺に向けて 丁寧に置く
☆一歩さがって二礼二拍手一礼 (しのび手=音をたてない)
これら2点のポイントをつかめるのか
少し ほっとした空気が伝わってくる。
そのタイミングで動作を確認するご婦人の声が聞こえることが多い
「右手をこないして こーするねんな!」 等など



仏式でも 会葬の方の焼香が終わると
静粛な空気がゆるむところがあり、
玉串奉奠の後は それが顕著で
皆様 緊張の糸が相当ゆるむらしい。


私たちスタッフ側は
不慣れという言い訳は通用しないけれど
会葬の人が 作法で恥をかくことは ほぼない (きっぱり)
のでご安心を。
どちらかというと 式中はおしゃべりしない、 とか
そういうマナー面を・・・


もう少しぶっちゃけると
御斎主さまが お葬儀に遭遇する頻度が低いのも必然で
式前に 入念にリハーサルをなさる確率は 9割5分。
めっちゃ真剣

『式』と名のつく行事は
誰にとっても 緊張する場であるらしい。

この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
コミックエッセイ
発売中
【献茶婦は見た!
 お葬式の内緒ばなし】
画・構成:木月けいこ
原案:にわ晃子
出版社:新書館
税込840円
ブックマーク
ブログ内検索
PR
プロフィール
HN:
にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
メールフォーム
Twitter

忍者ブログ[PR]