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献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
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「見て見ぬふりをする」
「見ないふりをして見る」 という二つの姿勢について、
哲学者・鷲田清一氏のコラムを読んだ。
2010年2月2日付 読売新聞夕刊


同氏は 現代社会の
人と人との関わる中の密度について
子育てや介護をからめて述べていた。



献茶婦は 仕事中、 あらゆるものを見聞きする。



例えば 温泉旅館に行くと、
部屋付きの仲居さんが お世話をしてくれる。

彼女たちが 部屋に入ってくるのは
部屋に入る時、
夕食時、 床のあげおろし。
あとは 何かを頼むのに呼んだ時。


対して
自宅以外の場所で葬儀をする場合、
献茶婦は あらゆる場面で出没する。

死というもの、
それにまつわるアレコレは とてもデリケートなのに
献茶婦は その周りをうろうろする。
どんなタイミングであろうと
控室に出入りする。


時には 死因について、
時には 葬儀料金の段取り、
時には いけ好かない親族のこと・・・


聞こえてしまう。
見えてしまう。


でも、
お客様の周りで
見なきゃいけないポイントは
そんな個々の事情ではなく。


例えば
冷蔵庫横にさしてある携帯電話の充電器の存在や
ナチュラルに 座布団横に置かれた数珠など
忘れ物候補の数々。

例えば
喪主さま以外に ご親族内で発言権のある方の有無、
(確認事項はそういう方が同席している方がスムーズ)

高齢者の割合、
(移動時など、 早めに声かけをしたり、 手を貸した方が良い)

出入りは最小限にとどめておいた方が良いかどうか、
等など

関わる時間は 短くても
お客様にとって 邪魔なくスマートに動く為の情報。
(自分にとって、 ではない)


個々の事情、 というより
家単位の特徴のようなものといえる・・・かも。


そして どんなことも
経験値として データベースに保存はしても
式が終わったら忘れることが鉄則。



聞こえるけれど 流す、
見えるけれど 流す。

どれもこれも 「いろいろあるなぁ」 の言葉に乗せて。
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画・構成:木月けいこ
原案:にわ晃子
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プロフィール
HN:
にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
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