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献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
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ある日の初七日でのこと。

日蓮宗のお寺さんは
皆さんが着席していないうちに
初七日の読経を始めてしまった。

そして
初七日の焼香がまだ全員終わっていないのに
読経が終わると
立ち上がり
まわれ右をして 親族さんの方を向いて一礼したら
さっさと退場してしまった。


事務員さんの話によると
その日、 喪家さんは霊友会なのだけど
担当者は 日蓮宗の寺院を紹介したそうな。
経緯は知らない、 とのことながら
こういうことは 担当者が強引に決めたりはしないはず。

「ほら、 日蓮と霊友会って 仲悪いから」 と 彼女は付け加えた。

へぇー、 そうなのね。
宗派は真言宗、
おねえさんはYさん。
H区ホールにて。


導師さんを呼ぶ時、
私達は通常 単に 「先生」 と呼ぶか
お寺の名前に 「さん」 を付けて呼ぶ。
つまりは 個人の名前を知らないのだな。


この日のお寺さん、
何度も顔を合わしているのだが
小学校の2年3年で同じクラスだった男の子に
とてもとてもよく似ていると
初めて顔を見た時から思っていた。


こういうのって気にならない?
確率の高い低いに関わらず。

私は そのお寺さんを拝見する度に
真相を確かめたい衝動と闘ってきた。
闘わなくてもいいのはわかってるけど。
宗派は曹洞宗、
おねえさんは Iさん Yさん SYさん。
N区会館にて。


通夜式では一人だったお寺さんが
告別式では二人来られることになった。


告別式は滞りなく終わり、 出棺の前、
控え室にいる導師さんに声をかけにいくと
「お食事は出るんですかね」 と 尋ねられた。

お寺さんの食事について 私が何も聞いていない、 ということは
用意がない、 と思って良い。
ただ、 この導師さんの質問は
YES 以外はあり得ない、 というニュアンスがあり
質問というよりは “確認” だった。
宗派は浄土真宗 「お東さん」、
おねえさんはMさんとNさん。

このお寺さん、 式直前にならないと 総勢何人だかわからない、 という
困ったお寺さんだそうな。
しかも 遅刻常習犯。
いきなりせかせかと式場に入ろうとするのを 司会者は遮って捕まえて
「先生、 弔電はどこでっ!?」 と 尋問しないといけないという。
通夜と告別式。
おねえさんはAさん。
浄土真宗。
ハリのある声で旋律のある、 交響曲なお経。
わーい、 嬉しい。

しかし・・・
通夜、 告別式、 初七日、 と 読経は3度あったのだが
読経タイムは 即ち 裏仕事タイムで
うっとりと自分の世界に浸って聴くことは出来なかった。


通夜式が終わった後 お茶を出す時に 思わず
「いいお声で聴きほれました」 と 言ったからか
告別式も初七日も 普通よりお経タイムが長かった。
サービスして下さったのかなあ。
あー、 もっと聴きたかった。

告別式と初七日の後は 次の通夜が控えていて
私以外は はよ終われムードが漂ってたのだけどね。
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画・構成:木月けいこ
原案:にわ晃子
出版社:新書館
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プロフィール
HN:
にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
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