忍者ブログ
献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
[86]  [85]  [83]  [82]  [81]  [80]  [79]  [78]  [77]  [76]  [74
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ある日の初七日でのこと。

日蓮宗のお寺さんは
皆さんが着席していないうちに
初七日の読経を始めてしまった。

そして
初七日の焼香がまだ全員終わっていないのに
読経が終わると
立ち上がり
まわれ右をして 親族さんの方を向いて一礼したら
さっさと退場してしまった。


事務員さんの話によると
その日、 喪家さんは霊友会なのだけど
担当者は 日蓮宗の寺院を紹介したそうな。
経緯は知らない、 とのことながら
こういうことは 担当者が強引に決めたりはしないはず。

「ほら、 日蓮と霊友会って 仲悪いから」 と 彼女は付け加えた。

へぇー、 そうなのね。

-----


ある日の式は 日蓮正宗だった。
日蓮正宗では 祭壇の飾りに色花を使わないそうな。
白い花はOK、 とのことだけど
その日の祭壇はオンリーしきみ(モクレン科の樹木で仏事では葉だけを使う)で
それを見た親族さんは 「学会さんみたい」 と ぽつり。
これは 「・・・だから感じ悪いわ」 というニュアンスで。


司会の女性が言っていた。

「南無妙法蓮華経を唱えるトコは どこも仲悪いんやけど
あの二つは特にお互いに嫌いなんよ」


ほぉー、 知らなかった。

彼女は付け加える。
「だからね、 よく似てるからって一緒くたにしたら 怒らはるよ」
わゎゎ・・・気をつけよう。

-----

ある会館では
他地域の寺院が頻繁に出入りしているのを見て
近隣の寺院 (浄土真宗)が
「地元の寺に声をかけろ」 と わざわざ言いにきたらしい。

そのクセ お客様の、
あまりお布施を出せない懐事情を説明すると
露骨にイヤな顔をし、
以来 葬儀社が声をかけても
数度に一度は断るようになったとのこと。

-----

ある日の告別式で 僧侶の読経中
一般参列の年配のご婦人が数人、
日常会話の内容と音量のおしゃべりをやめなかった。
すると その僧侶は読経を止めて 振り返り

やかましいっっ!
と 怒鳴った。

よくぞ言ってくれた、 と共感したのはここまで。



彼は
地獄に落ちますよっ!
と 続けた。

しーーーーーーん・・・・

この喪家さんは この寺院 (浄土真宗)と
この日以来 縁を切ったそうな。

-----


結局のところ
宗教も 儀式も
所詮は人間が考えたモノだってことね。



この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
コミックエッセイ
発売中
【献茶婦は見た!
 お葬式の内緒ばなし】
画・構成:木月けいこ
原案:にわ晃子
出版社:新書館
税込840円
ブックマーク
ブログ内検索
PR
プロフィール
HN:
にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
メールフォーム
Twitter

忍者ブログ[PR]