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献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
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出棺の際
故人様がお好きだった音楽を流すことがよくある。


CDの場合もあるし
エレクトーン生演奏の場合もある。


音を組み合わせているだけなのに
メロディラインは どれも不思議な力を持っている。
音楽にのせてその方に思いをはせるのは
とても素敵だと思う。


こういうことは 明らかに最近始まったこと。
決まりなんて当然ない。


有名アーティストのお葬儀の映像が繰り返し流れたからか
音楽葬というものは
言葉として一般的にはなってきている。


無宗教で儀式をする場合
音楽を主軸に持ってくることもあるけれど
私の参加した式の中で
最も数が多いのが

式は普通の仏式で進行した後、
棺の中の故人様と最後のお別れとして献花をする時から
棺を柩車に乗せて出棺するまでの間に音楽を流す形式。
"音楽葬" と呼ぶほどの規模ではない。


あと 弔電を読み上げる時のBGMとしても
音楽は流れているけれど
これは あくまでもBGM。

ーーーーー


定番として

童謡メドレー、
『千の風になって』『涙そうそう』
静かなクラシックなどがある。


先述のように決まりはないし
故人様がお好きだったり 思い出があるなら
それがベスト!!(強く断言)



『アベ・マリア』や『ハレルヤ』
『アメイジング・グレイス』も良し。
さっきまでお寺さんがお経を読んではったとしても
それはそれ。
故人様が コーラスや合唱をなさっていたケースで。



そして 私が行くのはトラキチが多いエリアで
『六甲おろし』も すっかり定番。
エレクトーン・アレンジで "よく聞いたら『六甲おろし』" も
あるけれど
道上洋三氏による こてこてバージョンの方が好まれる。

これが流れ始めると
どこに隠し持っていたのか
数人が喪服の上に応援はっぴを羽織り
涙ながらに 六甲おろしを絶唱している風景を
数度 見たことがある。


この全員で熱唱ケースは
六甲おろし以外でも 珍しくない頻度であって

ある時は
認知症で あらゆることに反応しなくなった故人様が
この歌だけは 嬉しそうに手拍子をしていた、 という
『ちゃんちきおけさ』が。

陽気なリズムと裏腹に全員が泣いている。
それぞれの思いが歌にのるのだろう。
やはり
こんな風に送られる故人様は 幸せだと思う。


ある時は
故人様がカラオケで得意としていた
『さざんかの宿』で

♪愛しても 愛しても
あんあぁあぁぁぁぁ~
人ぉのぉぉぉぉ 妻ぁぁぁ~♪
が流れた時

ご会葬の一団がざわついたことも。
後で 「誰も止めなかったんですか」 と 問い合わせがあったらしい



忌野氏のアレで
しんみりしたモノでなくていいのは
ある意味証明されたような気がする。
だからって普通の社会生活を送ってきた人が
『雨上がりの夜空に』を選ぶ場合、 相当のエクスキューズが欲しい
・・・かも




熱唱ケースではないけれど
音楽として一番かっこよかったのは
プロレス好きだったという故人様の時。

お別れがすみ 棺のふたが閉められ
喪主様がお位牌を持ち
いざ式場を出ようとする時に流れた
『燃えよ 闘魂!』

この時の エレクトーン・アレンジは
私の iPod に入れたいくらい素敵だった。
思わず奏者の方にも絶賛を伝え
施行担当者にも かっこよかったですね、 と告げると
家の方も喜んでらした、 とのこと。

そして

でもなぁ
出棺というより やっぱり入場っぽかったな

・・・と ぽつり。

うまいっ!! 『スカイ・ハイ』も聴いてみたい
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私的には
出棺=入場は違和感なしです。
あの世への新参者が、あの世へ入場する・・・
自分の時の曲考えとこっと。
生トランペットのファンファーレくらいいきたいが、それはさすがにヒンシュクものかいな。
ちーさん 2009/10/12(Mon)06:16:25 編集
>ちーさん

確かに
旅立ち、 門出という表現も
違和感なく入ってきますものね。

光と影のように
生と死も 表裏一体なのでしょう。

生トランペット、 素敵ですが
奏者を確保するのが難しそうですね・・・

あと、 現実的な話で
場所によって 外に音が響き渡るのがNGという場合があるので
ご確認を。

私は既に 自分用楽曲リストができています。
ころころ変わりますけどね。
【2009/10/12 23:53】
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