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献茶婦とは葬儀・法事等を手伝う専門職です
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出棺前、 お棺のふたを閉める前のお別れで
よく聞く言葉 「ええとこ行きや」。

関西弁のこの言葉が好きで。

生命の終わりは旅立ちに比喩されることも多く
実際 実在した人がいなくなるという事実は
旅立つというこじつけでもって
残された人が納得するのも
理解できる。

日本では 葬儀で
故人さまの復活を願う意義はない・・・と思う。

日本の葬儀は 宗派に関わらず
「お別れの儀」の意味が強い。

会えなくなっても
話ができなくても
現世ではないところでも
故人さまが 安らかに 穏やかに、と 願って言う。

「ええとこ行きや」

そして
「待っててや、あとで必ず行くからな」 と 続く。

故人さまが
「ええとこ」に行くための導きとして
お経をあげたいと思うのだろうな、 と
【葬式仏教】という言葉に対して いつも思う。

無宗教の儀でも 「ええとこ行きや」の精神は感じるけどね。
祖母の告別式の日のタイムスケジュール。

9:00   告別式開式
9:40   出棺/読経と焼香、お別れで約40分
10:00  火葬場
12:30  骨あげ/この火葬場は約150分
13:00  初七日開始
14:00  会館撤収

精進あげ料理は 出棺後 骨あげまでの時間帯、
昼食のタイミングでいただくのが
関西の一般的な流れ。

仏教でいう精進あげ料理は、
49日の法要の後、忌明けの儀式としていただくのが
本来の流れ。
忌中は精進料理に徹する
→ 忌が明けるので 精進スタイルから通常に戻す、という意味


現代の葬儀での精進あげ料理は、
このあたりの事情を相当端折っており
「年越し蕎麦」「恵方巻き」「七草粥」と同じように
時期タイミングとしての習慣で
「滅多に機会のない 親族一同お食事会」としての
役割の方が大きい。
時間の使い方としても合理的。

・・・なのだけど、今回の我家の場合
朝10時過ぎから 大げさな昼食はいらないよね、と
満場一致。
時々いただくご質問。
「なんで犬なの?」


理由はふたつ。

ひとつめ。
漫画家・木月けいこ先生の描くアニマルキャラがとても雄弁であること。
細かい説明は野暮というもの。
木月先生の作品 「一流妖怪ねこまたさん」
読んでみればご理解いただけるかと。
各キャラが魅力的。
かわいいだけでなく
共感可能なへたれっぷりや
客観的にはちょっと恥ずかしい見栄など
ついそれぞれに感情移入しちゃった挙句
「そんなの含めてあんたが好き」になることうけあい。

実際、献茶わん子は
至らないところがあっても一生懸命で
私自身の投影であることを忘れて
つい応援したくなったりして。

本の中、要所要所で献茶わん子は立っており
その姿は ほんのり微笑んでいて 声をかけやすく
献茶婦として理想の姿だと絶賛しています。

アマゾンのサイトはこちら。

当ブログが新書館/木月けいこ氏とのタッグにより
コミックエッセイになりました。

葬儀の話、と気負うことなく
読み物として楽しんでいただけるかと。
葬儀は後ろ向きなようで
前向きになれる要素が満載です。

散る桜、残る桜も散る桜。
心にとめておきたい1文です。

にわ晃子
先日 高齢の祖母が逝ってしまった。
認知症の世界にいって10余年。
寝たきりになって 2年弱。
彼女の保護者であった私が喪主を務めるのは
自然な流れ。

家族葬だし、勝手知ったる式場だし
献茶婦は頼まなくても私一人で大丈夫でしょ…と判断し
喪主兼献茶婦という立場に。
もちろん初めてのこと。

通夜開始は夜7時、告別式は翌朝9時から、と
葬儀社担当者とスケジュールを決定。

火葬場の予約時間に合わせる告別式と違って
通夜は文字通り夜通し行うもので、
お寺さんがお経をあげる時間は
関係者が集まりやすい時間を自由に設定することができる。
仕事を終えた人が来られるように
夜6時から7時の通夜式が 関西では一般的。

墓が遠方にある都合で
お寺さんは 菩提寺ではないものの
盆時期に毎年来ていただいている方。
親族より連絡した上記スケジュールは
快く承諾いただいた。

…なのに、
18時50分になっても お寺さんが来られない。
コミックエッセイ
発売中
【献茶婦は見た!
 お葬式の内緒ばなし】
画・構成:木月けいこ
原案:にわ晃子
出版社:新書館
税込840円
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プロフィール
HN:
にわ晃子(acco)
性別:
非公開
職業:
献茶婦
自己紹介:
阪神間で動き回っています。
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